
みなさん、こんにちは!
ついに憧れのブラックバスが釣れた!その瞬間、心臓はバクバク、手は震えるほど嬉しいですよね。でも、ちょっと待ってください。その魚、どうやって持っていますか?
「バス持ち(親指を口に入れる持ち方)」はバスフィッシングの象徴ですが、実はやり方を間違えるとバスの顎を骨折させてしまったり、致命的な火傷を負わせてしまったりすることがあります。アングラーの間では「魚体を守るための常識」が定着しています。
末長くバス釣りを楽しむために、そして今日感動をくれた魚が、明日も元気に泳いでいけるように。正しいハンドリング術をマスターしましょう。
1. 魚に触れる前の「絶対条件」:手と地面を濡らす
バスの体表は「粘膜」というヌルヌルした層で守られています。これが剥がれると細菌に感染し、魚は死んでしまいます。
- 手は必ず水で冷やす: 人間の体温(約36度)は、水温20度前後の魚にとっては「熱湯」と同じです。乾いた手で触るだけで、バスは火傷を負います。
- 地面(コンクリート)はフライパン: 夏場のコンクリートに魚を置くのは、熱いフライパンに乗せるのと同じ。私は以前、誰かが魚を置いたであろうコンクリートに白い「魚型の跡」が残っているのを見て、胸が締め付けられる思いがしました。
どうしても地面に置きたい時は、メジャーシートなどをしっかり濡らして草地の上に置きましょう。
2. 正しい「バス持ち」と顎を守るホールド術
親指を口に入れる「バス持ち」。かっこいいですが、注意が必要です。
- 30cm以下の小バス: 下顎を親指と人差し指で挟んで、垂直に持っても比較的安全です。
- 40cm以上のデカバス(重要!): 重い魚体を下顎だけで支え、さらに「角度」をつけて持ち上げると、顎の付け根が簡単に外れたり骨折したりします。
- 対策: 大事なのは「両手持ち」です。片手で口を持ち、もう片方の手でお腹を下から支えて、水平に保ってあげてください。これが魚への最大の優しさです。
3. 鋭い歯とエラから身を守る「フィッシュグリップ」
バスの歯はヤスリのようにザラザラしています。何度も親指を入れていると「バス指(名誉の負傷)」になりますが、歯が鋭い個体や、ルアーの針が近い時は危険です。
おすすめフィッシュグリップ
- 【シマノ フィッシュグリップR】
- 理由: 独自のプレート構造で、掴んだ魚が暴れても外れにくい。剛性が高く、デカバスでも安心して保持できます。
- 【ダイワ フィッシュグリップ V130 / V170】
- 理由: 非常に軽量でコンパクト。ランガンスタイルを邪魔せず、カラビナ付きでバッグに装着しやすいのが魅力です。
4. 針の外し方とリリースの手順
針外し(プライヤーは必須!)
指で針を外そうとすると、魚が暴れた時に自分の手に刺さります。必ずプライヤーを使い、テコの原理で「刺さった角度の逆」へ押し出すように外します。
もし針を飲まれてしまったら?(緊急時のレスキュー法)
「針が見えないくらい奥で掛かってしまった……」そんな時、絶対にやってはいけないのが「ラインを力任せに引っ張ること」です。エラや内臓を傷つけ、致命傷になってしまいます。
- エラからプライヤーを入れる「裏技」: エラの隙間からプライヤーを差し込み、針の軸を掴んでひっくり返す方法があります。これだけで驚くほど簡単に外れることが多いです。
- 「無理だ」と思ったらラインを切る: どうしても外せない場合、「無理に外さず、口の入り口でラインを切る」のが最も生存率が高いとされています。魚の胃酸は強力で、時間はかかりますが針は自然と排出されたり、錆びて外れたりします。
無理をして出血させるより、勇気を持って「ラインを切って逃がす」。これも魚を守るための立派な決断です。
優しくリリース(放流)
- 投げ込まない: 「ポイッ」と投げ入れるのはNG。脳震盪を起こす可能性があります。
- 蘇生(リカバリー): 魚が疲れて動かない時は、水中で口を持ったまま、お腹を下から支えて保持します。エラに酸素が通るよう、ゆっくりと水中で支えてあげてください。
- 自力で泳ぎ出すのを待つ: 無理に前後に激しく揺らす必要はありません。魚が自分の力で「グンッ」と尾びれを振ったら、そっと手を離しましょう。
※リリースが禁止されている地域もあります。必ず事前に確認しましょう。
5. 写真撮影は「1分以内」が目安
記念撮影は手短に。水から上げている間、魚は息ができません。カメラの準備を整えてから、水から上げて「パシャッ」と撮り、すぐに戻してあげましょう。
撮影後、元気に深場へ帰っていくバスの背中を見送るまでが、バス釣りという遊びの完結です。
6. まとめ:カッコいい釣り人は「魚の扱い」が丁寧
今回のポイントをまとめます。
- 触る前に手を冷やす: 魚を火傷させない。
- デカバスは両手持ち: 顎の骨折を防ぐ。
- 地面置き厳禁: 濡れたメジャーシートなどを活用する。
- フィッシュグリップを活用: 自分の手も魚の口も守る。
- 優しく見送る: リリースは水面まで丁寧に。
魚を大切に扱うアングラーは、周りから見ても本当に「カッコいい」ものです。丁寧なハンドリングを心がけていれば、いつかまた、もっと大きくなったその魚と再会できるかもしれません。



