
みなさん、こんにちは!
突然ですが、現在のバス釣りにおいて「ボトム(底)を攻めるなら絶対に外せないリグ」といえば何だと思いますか? テキサスリグ?ダウンショットリグ?それともキャロライナリグでしょうか。
いえ、現在間違いなくボトム攻略のド真ん中に君臨しているのは「フリーリグ」です。
韓国発祥と言われるこのリグは、瞬く間に日本のバストーナメントやオカッパリ(岸釣り)を席巻し、今や「釣れない時の最終兵器」から「とりあえず投げる先発完投型」の絶対的スタンダードになりました。
しかし、「ただシンカーを通しただけのリグでしょ?」と侮っていると、フリーリグの本当の爆発力は引き出せません。 今回は、なぜフリーリグがそこまで釣れるのかという「水中でのメカニズム」から、最適なシンカーの重さ・ライン・アクションの極意、そしてテキサスリグとの明確な使い分けまで深掘りします。
1. フリーリグとは?なぜこんなに釣れるのか(図解あり)
フリーリグの構造は非常にシンプルです。 ライン(糸)にアイ(輪っか)の付いたシンカー(オモリ)を通し、その先にフック(針)を結んでワームを付けるだけ。ウキ止めゴム等でシンカーを固定しない(=フリーな状態)のが最大の特徴です。
百聞は一見に如かず。まずは、このシンプルな仕掛けが水中でどのようなマジックを起こしているのか、以下の図解アニメーションをご覧ください。
超簡単!フリーリグの構造とリグり方
① 管付きシンカーを通す
ライン(糸)の先端に、アイ(輪っか)のついたシンカーを通します。絶対に固定せず、スルスル動く状態(遊動式)にするのがフリーリグの命です。
② フックを結ぶ
シンカーを通したラインの先端にオフセットフックを結びます。
③ ワームをセット
フックにワームをまっすぐ刺して完成!クロー系やホッグ系、またはシャッドテールなどが相性抜群です。
なぜ釣れる?「究極の食わせの間」の仕組み
シンカーが着底した後、ワームがゆっくりと落ちていく「ノーシンカー状態」が最大のキモです。
着水〜急降下(リアクション)
キャスト後、重いシンカーだけが一直線に急降下します。この「素早い動き」で遠くのバスに気付かせます。
シンカー着底(分離の始まり)
シンカーが先に底に着くと、ラインがアイをすり抜けます。この時、ワームはまだ中層に取り残されています。
究極のノーシンカー・フォール
ここが最大のキモ!ワームはオモリの重さを全く受けない「完全なノーシンカー状態」になります。自発的にフワフワと揺れながらゆっくりボトムへ落ちていきます。バスがたまらず口を使う「食わせの間」です。
いかがでしょうか。釣れる理由は、まさにこの「時間差」にあります。
キャスト後、水の抵抗を受けにくい重いシンカーが、ラインをスルスルと滑りながら「一直線に急降下」します(リアクション要素)。 シンカーが着底した瞬間、後方に取り残されていたワームは、オモリのテンションを一切受けない「完全なノーシンカー状態」になります。そこからワーム自身の重さと水の抵抗だけで、自発的にパーツを揺らしながら「フワフワとゆっくりフォール」していくのです(食わせ要素)。
つまり、「素早い動きでバスに気付かせ、極限までナチュラルな動きで食わせる」という、ルアーフィッシングの理想的な緩急を、ただ投げて落とすだけで自動的にやってのけてしまうのがフリーリグの恐ろしさなのです。
2. テキサスリグ・キャロライナリグとの使い分け
「シンカーが動くなら、テキサスリグのシンカーストッパーを外した状態(フリーテキサス)と同じじゃないの?」 よくある疑問ですが、実は全く違います。それぞれの長所と明確な使い分けの基準を解説します。
① テキサスリグとの違い:スリ抜け vs 縦のフォール
- テキサスリグ(バレットシンカー): 銃弾型のシンカーがワームの頭に密着するため、ウィード(水草)やゴミ溜まりなど、「複雑なカバーの中へねじ込む(スリ抜ける)能力」はテキサスリグの圧勝です。しかし、シンカーとワームが一緒に落ちるため、フォールスピードが速く「食わせの間」は短くなります。
- フリーリグ(スティックシンカー): シンカーのアイ(輪っか)がライン上を滑るため、テキサスよりも圧倒的に「シンカーとワームが離れやすい(=ノーシンカー状態の時間が長い)」のが特徴です。また、スティック状のシンカーは底の岩や小石の隙間に入り込んでも、上に引っ張ればスポッと抜けやすいため、「ハードボトム(岩盤や石積み)」での根掛かり回避能力に長けています。
② キャロライナリグ(ヘビキャロ)との違い
キャロライナリグは、スイベル(ヨリ戻し)を使ってリーダー(ハリス)を取り、ワームを完全にフリーにするリグです。 キャロは横方向のズル引きに特化しており、広範囲を探るのに向いていますが、仕掛けを作るのが面倒なのと、キャストが難しいのが難点です。 対してフリーリグは、「結ぶ箇所が1つで済む手軽さ」と、「縦のストラクチャー(杭や立木)に対してもタイトに落とせる」という大きなメリットがあります。
【結論】
- 分厚い草やゴミの中を撃つ → テキサスリグ
- 超遠投して広大なフラットエリアをズル引きする → キャロライナリグ
- 岩場、ブレイク(かけあがり)、立木などを「縦のフォール」と「横のズル引き」の両方で丁寧に探る → フリーリグ
3. 釣果を倍増させる!フリーリグのセッティングの極意
ここからは、現場で迷いがちな「重さ」や「ライン」など、細かなセッティングの疑問にお答えします。
①:シンカーの重さは何グラムが基準?
フリーリグの「シンカーとワームが離れる」という特性を活かすには、ある程度の重さが必要です。軽すぎると一緒に落ちてしまい、時間差が生まれません。
- オカッパリの基本:5g(3/16oz)〜 7g(1/4oz) 一番出番が多い重さです。底の感覚もしっかり分かり、フォールの時間差もしっかり出ます。
- 強風時・ディープ(水深5m以上):10g(3/8oz)〜 14g(1/2oz) 風が強い日や、深い場所で早く底を取りたい時に使用します。重いほどシンカーが早く落ちるため、ワームとの距離が離れやすく「ノーシンカー状態の時間」が長くなるというメリットもあります。
- ベイトフィネス・スピニング:3.5g(1/8oz) スレた野池など、プレッシャーが高い場所でよりナチュラルに落としたい時に有効です。
②:ライン(糸)はフロロカーボン一択?太さは?
絶対にフロロカーボンラインをおすすめします。 ナイロンラインは水に浮く性質があるため、ラインが水面でたるんでしまい、シンカーがスムーズに滑り落ちません。比重が重く、水に沈むフロロカーボンだからこそ、一直線にラインが入り、美しいフォールが生まれます。 太さは、オカッパリなら12lb〜14lbが基準です。
③:アタリ(バイト)はどう出るの?フッキングのタイミングは?
ここが一番面白いところです!フリーリグのアタリは主に2パターンあります。
- フォール中の「ラインが走る」アタリ シンカーが着底し、ラインがたるんだ状態でワームがフワフワ落ちている最中に食うパターンです。「ツンッ」という感触ではなく、水面に乗っているラインがスーッと横に走ったり、急にピタッと止まったりします。
- 着底後の「コンッ!」というアタリ 完全に落ちきった後、ズル引きしている時に食うパターンです。
どちらの場合も、アタリを感じたら「すぐにアワセない(即アワセ厳禁)」ことが重要です。ワームがフリーな状態なので、バスがくわえたまま走ることが多いです。ラインのたるみをゆっくり巻き取り、ロッドに魚の重み(生命感)を感じてから、思い切りガツン!とフッキング(アワセ)を入れてください。
4. これをやるだけ!フリーリグのアクション(動かし方)
「どう動かせばいいか分からない」という方は、次の3つのアクションだけ覚えてください。
- キャスト & フリーフォール(絶対にラインを張らない) ルアーが着水したら、リールのクラッチを切ったまま(ベールを起こしたまま)、ラインをスルスルと送り出します。ラインが張っているとシンカーが手前にカーブフォールしてしまい、ワームと分離しません。底に着くまで(ラインの放出が止まるまで)じっと待つのが第一の極意です。
- 放置 & ズル引き シンカーが底に着いたら、そこから最低でも3秒〜5秒はそのまま放置してください。(ここでワームがノーシンカー状態で落ちてきています)。その後、ロッドをゆっくり横にサビいて、底の石や地形を感じながら「ズルズル…」と引いてきます。
- ボトムバンピング(跳ね上げ) ズル引き中、何かに引っ掛かったらチャンスです。無理に外さず、ロッドを軽く煽って「ポンッ」と障害物を乗り越えさせます。この瞬間に再度シンカーが先に落ち、ワームがフワッとフォールしてリアクションバイトを誘発します。
【私の実体験】 ある秋の野池で、足元から急激に深くなるブレイク(かけあがり)を攻めていた時のこと。フリーリグをブレイクの奥に投げ、シンカーが「トンッ」と着底。そこからワームが落ちてくるのを待つため、ラインをたるませたままスマホに目をやった瞬間……水面のラインが「ギュイーン!」と沖に向かって猛スピードで走りました。慌ててフッキングして上がってきたのは、丸々と太ったバス。 「自分が何もしていない(ワームが自発的に落ちている)時が一番釣れる」という、フリーリグの気持ちよさを骨の髄まで味わった瞬間でした。
5. フリーリグ最強おすすめタックル(シンカー・フック・ワーム)
【必須の専用シンカー】
■ フィッシュアロー(Fish Arrow) フリリグシンカー タングステン フリーリグの生みの親とも言える韓国のチェ・ジェヨン氏監修。アイ(輪っか)の滑りが異常に良く、ラインを傷つけません。鉛より比重の重いタングステン素材なので、底の硬さ(感度)が手に取るように分かります。まずは5gと7gを持っておきましょう。
■ チル(Chill) タングステン フリーリグシンカー こちらもタングステン製で感度が良くおすすめです。
【絶対にバラシたくないフック】
■ リューギ(RYUGI) インフィニ ワームの釣果はフックで決まります。TCコート(フッ素コーティング)により、軽くアワセただけでもバスの硬いアゴを貫通します。ゲイプ(幅)が広いため、後述する肉厚なワームとの相性が抜群です。
【フリーリグと相性抜群の最強ワーム 3選】
フリーリグのワームは、「パーツが水を噛んで自発的に動くもの」が絶対条件です。
① ボトムアップ(Bottomup) ブルスホッグ 3インチ 私の中で現在No.1のフリーリグ専用機。スリットの入ったパドル(手)が、フォール中に水を掴んで「ブルブルブルッ!」と強烈に震えながら落ちていきます。この微振動が、ノーシンカーフォール時にスレバスを狂わせます。
② ケイテック(KEITECH) クレイジーフラッパー 2.8 / 3.6インチ チニング(クロダイ釣り)でも大流行している激臭ワーム。少しのフォールやズル引きでも、触手と爪がバタバタと激しく動き、マッディウォーター(濁った水)でも強烈にアピールします。イカフレーバーの匂いで、バスが一度くわえたら離しません。
③ O.S.P ドライブビーバー 3 / 3.5インチ 「バサロアクション」と呼ばれる、ボディ全体を上下にウネウネと波打たせる独特のフォールが特徴。岩盤エリアなどで、縦にストンッと落とし込みたい時に無類の強さを発揮します。
まとめ:フリーリグで「ボトムの釣り」を制覇しよう!
いかがでしたでしょうか。 フリーリグは、決して「ただの流行り」ではありません。「リアクション(素早い動き)」と「食わせ(ノーシンカーフォール)」という、バスが本能的に口を使ってしまう2つの要素を、最も簡単に両立できる究極のリグです。
- シンカーは固定せず遊動式にする。
- キャスト後はラインをたるませ、完全に底に着くまで待つ。
- 着底後、ワームが落ちてくる「数秒の食わせの間」を必ず作る。
この3つを意識するだけで、あなたのボトムでの釣果は劇的に変わるはずです。 次の週末、いつもの野池や湖で「今日は底の反応が悪いな…」と思ったら、ぜひこの記事を思い出し、フリーリグを投げてみてください。たるんだラインが「スーッ」と走るあの快感を、あなたにも味わってほしいと心から願っています!




