
みなさん、こんにちは!
今回ご紹介するのは、ジャッカルの新型クランク「マスタークランク 47SR / 47MR」です。
一見するとよくある47mmの小粒なクランクですが、中身は別物。
あの名作バイブレーション「TNシリーズ」の外部ウエイト「O.M.S(アウトメタルシステム)」を、クランクに初採用しています。
さらに0.8mm厚の基盤リップを組み合わせたことで、固定重心とは思えない飛距離と、着水直後から激しく動く立ち上がりの早さを両立。
テスト段階でロクマル(60cmオーバー)の釣果も出ている実力派です。
今回はこの小さなボディに隠された秘密と、定番モデル「マッシュボブ」との使い分けまで分かりやすく解説します。
1. マスタークランクの基本スペック
まずはマスタークランクの全体像を掴むために、基本スペックから確認していきましょう。
ラインナップは、攻略する水深に合わせて使い分けられる「47SR」と「47MR」の2モデル展開です。
- 全長:47mm(一口サイズのコンパクトな小粒感で、プレッシャーの高い野池でも見切られにくいサイズ)
- 自重:SR 6.2g / MR 6.5g(ML〜Lクラスのロッドやベイトフィネスで最も心地よく投げられるウェイト)
- タイプ:フローティング(巻くのを止めると、フワッと素直に浮き上がって根掛かりを回避)
- 潜行深度:SR 1.2m / MR 1.8m(オカッパリの足元にあるブレイクやシャローを舐めるように引けるレンジ)
- リップ:0.8mm厚 基盤リップ(キレのある動きを生む薄型スクエアビルで、カバーでも姿勢を崩しにくい仕様)
- フックサイズ:フロント #8 / リア #8(タフコンディションのショートバイトも絡め取る鋭いトレブルフック)
このスペックを見て「47mmで6g台の固定重心なら、あんまり飛ばないんじゃないの?」と思った方は鋭いです。
しかし、このマスタークランクは違います。固定重心ならではのキレのある超ハイレスポンスな動きを持ちながら、外部ウエイトである「O.M.S(アウトメタルシステム)」の効果によって、重心移動システムを積んだルアーに負けない安定した飛行姿勢をキープします。
固定重心の強みである「泳ぎ出しの良さ」と、移動重心の強みである「遠投性能」。この2つをしっかり形にしているのが、マスタークランクの強みです。
2. マスタークランクの3つの特徴
マスタークランクが他のクランクベイトと一線を画している理由は、計算し尽くされた3つの構造にあります。
外部ウエイト構造「O.M.S」

これがマスタークランク最大の武器です。ジャッカルの名作バイブレーション「TNシリーズ」でおなじみの、金属ウエイトをボディの外側に露出させるシステムをクランクに初採用しています。
ウエイトを極限まで下側に集中させたことで、通常のクランクにある「着水から泳ぎ出すまでのタイムラグ」がほぼありません。着水直後の一巻き目からトップスピードで動くため、狭いピンスポットに潜むバスに短い距離で口を使わせることができます。
また、重心が一点に集中しているため、キャスト時にルアーが回転しにくく、逆風でも弾丸のように真っ直ぐ飛ぶ安定した遠投性能も備えています。
0.8mm厚の基盤リップ

リップには、わずか0.8mmという極薄のグラスエポキシ製「基盤リップ」を採用しています。
薄いリップが水を鋭く切り裂くため、本物の小魚が逃げ惑うような細かく早いハイピッチアクションを発生させます。プレッシャーの高いフィールドでも見切られにくい、リアルな生命感を演出できるのが強みです。
さらに、基盤リップの弱点である「削れやすさ」も克服しています。特にボトムを激しく叩くMRモデルには、リップ下部に意図的な肉盛り補強が施されており、ハードボトムをガンガン攻めてもキレのあるアクションがしっかり持続します。
回避性能を高めるスクエアビル
リップ先端を四角い「スクエアビル」形状にすることで、高い障害物回避能力と、物への「食いつき」を両立しています。
一般的なクランクのように障害物に当たって大きく跳ね返りすぎず、ボトムやカバーを舐めるようにタイトに乗り越えていきます。物にタイトに着くバスの視界からルアーが消えにくいため、リアクションバイトを誘発しやすくなります。
超低重心設計のおかげで、リップが物に当たっても前傾姿勢をキープしやすく、針先がルアーボディの陰に隠れます。そのため、テトラやゴロタ石の間を根掛かりせずにスルスルと通り抜けることができます。
3. マスタークランクの使いどころと使い分け
マスタークランクには「47SR」と「47MR」の2種類がありますが、これらは狙う水深やシチュエーションによって使い分けます。このルアーが真の力を発揮する、実際のフィールドでの効果的な使い方をご紹介します。
シャローのハードボトム攻略(47MR)
オカッパリで足元に敷き詰められた石畳(リップラップ)やテトラ帯を攻めるなら、潜行深度約1.8mの47MRの出番です。
水深が1.5m前後あるハードボトムに対し、底の石にルアーのリップを「コツ、コツ」とコンタクトさせながら、一定速度で巻いてみてください。
通常なら石の隙間に挟まって根掛かりしやすい場面ですが、O.M.Sによる低重心設計がルアーの姿勢を即座に復元させ、スクエアビルが石を舐めるように綺麗にクリアします。ボトムを這うエビやザリガニをイメージしてボトムノッキングさせるのがコツです。
浅いシャローやアシ際をかすめるアプローチ(47SR)
水面直下から1m前後までが浅いエリアや、水面近くまでアシが生い茂っている場所では、潜行深度約1.2mの47SRが活躍します。
手前に浅いゴロタ石が広がっているようなシチュエーションで、ボトムにガンガン当てるのではなく、障害物の上のわずかな隙間をかすめるように引いてくる釣りに最適です。
狭いスポットでのストップ&ゴー(両モデル共通)
立ち木やアシ際、橋脚周りなど、短い距離で魚を呼び寄せる必要があるピンスポットは、どちらのモデルでも非常に有効なアプローチになります。
カバー際へキャストした後は、着水直後の一巻き目からしっかりリールを巻きます。そして、障害物に当たった瞬間や「ここぞ」という場所で、1〜2秒リールをピタッと止めてください。
止めた瞬間、高浮力ボディが水面に向かって素早く浮き上がります。ウエイトが下部に集中しているため、浮上中も姿勢が乱れず、この突き上げるような縦の動きに追ってきたバスがたまらず口を使います。
4. ジャッカル小粒クランク3兄弟の使い分け
ジャッカルには、マスタークランクの他にも優秀なスモールクランクがラインナップされています。それぞれの特徴と、使い分け方を整理しました。
タイトにピンを攻めるマスタークランク
固定重心の外部ウエイト(O.M.S)と極薄基盤リップを備えた、狭いスポット向けのモデルです。着水直後からトップスピードで動くため、オカッパリの足元にあるリップラップやテトラの隙間など、短いディスタンスでタイトに食わせる「点」の釣りで無類の強さを発揮します。
リアクションを仕掛けるマッシュボブ
マグネット式重心移動システムと、幅広なダックビルリップを搭載したモデルです。遠投してショアラインのカバーをテンポよく撃っていく釣りに向いています。
抜群のカバー回避能力を持ちながら、リトリーブ中に軌道が一瞬ブレる(千鳥る)動きを発生させるのが特徴です。このイレギュラーアクションにより、物に当ててバスのリアクションバイトを誘発する「仕掛けの釣り」が得意です。
護岸を高速で引くブロックリッパー
固定重心で、クランクベイトとシャッドプラグの間を埋めるタイトなウォブンロールアクションが特徴のモデルです。
プレッシャーの高いコンクリート護岸や消波ブロック帯(テトラ)に対し、ルアーを真っ直ぐ引いてくるハイピッチな「線」の高速リトリーブで真価を発揮します。波動が強すぎないため、ワームを見切るようなタフなバスにも口を使わせることができます。
この三者三様の特性を理解してローテーションすれば、あらゆるシャローフィールドを隙なく攻略可能です。
5. 状況別のおすすめカラー3選
マスタークランクには魅力的なカラーがラインナップされていますが、とりあえず揃えたい「鉄板の3色」を厳選しました。
スーパークリアワカサギ
小粒なボディの内部に反射プレートを内蔵しているのが最大の特徴です。薄型リップによるハイピッチアクションと連動し、強烈な明滅フラッシングを発生させます。水質がクリア〜ステインな場所で、本物の小魚を演出して見切らせずに食わせたい状況で無類の強さを発揮します。
パールチャートタイガー
膨張色のパールホワイトと、視認性が非常に高いチャートリュースを組み合わせた、ジャッカル伝統の実績カラーです。雨の後の濁りや代掻き(しろかき)によって水が濁り、水中での視界が悪いマッディウォーター時のファーストキャストに最適です。
メルティングレッドクロー
リップラップ(石畳)攻略に欠かせない、赤系のカラーです。脱皮したての柔らかいザリガニを忠実に模しています。特に春のシャローエリアや、ボトムの石畳にコンタクトさせてエビ・カニ類を意識したバスを狙う際の特効薬になります。

6. マスタークランクの性能を引き出すタックル
マスタークランクの6.5gというウェイトと、極薄基盤リップのタイトな振動を最大限に活かすためのベストな組み合わせをご紹介します。
シマノ 26 ゾディアス 1610ML-G
適合ルアーウェイトが5〜21gに設定された、グラスコンポジットモデルです。
マスタークランクの力強い引き抵抗に負けない張りを備えており、足元の石畳に当たっても穂先が入りすぎず、スタックをポロッとかわすパワーを持っています。長めのレングスを活かした遠投性能と、ハードボトムでの高い回避能力を両立した番手です。
ジャッカル リボルテージ II RVII-C66ML-GC
軽量プラグの操作に特化した、グラスコンポジットロッドです。
しなやかなブランクスでありながら、芯のあるMLパワーを備えているため、カバー周りでの精密なキャストと、ついばむようなショートバイトを絡め取る高い追従性を両立しています。
ダイワ 25 タトゥーラ SV TW 100
スプールの立ち上がりが良いベイトリールです。
自重の軽いマスタークランクでもバックラッシュを抑え、低弾道でカバーの奥へストレスなく撃ち込めます。ギア比は、巻き抵抗の変化を感じ取りやすいノーマルギア(6.3)を選ぶことで、ボトムの質感変化を最も捉えやすくなります。
クレハ シーガー フロロマイスター
気兼ねなく巻き替えられる、コストパフォーマンスに優れたフロロカーボンラインです。
ライン自体の比重が重いため、ルアーを狙ったレンジへ素早く沈めるのに適しています。リップラップの石に擦れても耐えうる強度を確保するため、フロロカーボンの10lb〜12lbが基準となります。
根掛かり回避を最優先にしたい場合や、より高い位置で浮上アクションを活かしたい状況では、水に浮きやすくクッション性の高いナイロンラインを合わせるのも有効な選択肢です。
7. 性能を引き出すトゥルーチューン
マスタークランクのような基盤リップを採用したクランクベイトは、ラインを結ぶアイ(金属の輪)のわずかなズレがアクションに大きく影響します。
トゥルーチューンが必要な理由
基盤リップは非常に水噛みが良いため、アイがわずかに傾いているだけで、泳ぎが左右のどちらかに逸れてしまいます。真っ直ぐ泳がない状態のまま巻いてしまうと、本来の潜行深度まで到達しなくなるだけでなく、障害物をかわす際のバランスが崩れて根掛かりの原因になります。
調整方法
ルアーを足元で泳がせてみて、左に泳ぐときはアイを右へ、逆に右に泳ぐときはアイを左へ、プライヤーを使ってコンマ数ミリ単位で軽くひねって微調整します。
一投ごとに足元での泳ぎを確認し、完璧に真っ直ぐ泳ぐ状態に整えてください。このひと手間を惜しまないことが、マスタークランク本来の回避能力とキレのある動きを引き出すための重要なポイントです。
マスタークランクに関するよくある疑問
- Q47SRと47MRはどちらを最初に買うべきですか?
- A
オカッパリがメインなら、まずは47MRをおすすめします。
1.8mという潜行レンジは、足元の石畳(リップラップ)から少し先のブレイクまで幅広くボトムを叩くことができるため、ルアー本来の強みである回避性能を最も体感しやすく、出しどころが多いからです。
- Qスピニングタックルでも投げられますか?
- A
PEラインを組んだスピニングタックルならキャスト自体は可能ですが、基本はベイトタックルが推奨です。障害物の周りをタイトに攻めるルアーなので、太めのライン(10lb〜12lb)をストレスなく扱えて、根掛かりの回収や強引なファイトができるベイトタックルの方が有利になります。
- Qマッシュボブと比べて飛距離はどうですか?
- A
純粋な最大飛距離だけで言えば、自重があり重心移動システムを搭載しているマッシュボブに分があります。しかし、マスタークランクはウエイトが外側に集中しているためキャスト時の飛行姿勢が非常に良く、狙ったピンに落とすキャスト精度や強風下での安定感では引けを取りません。
まとめ:マスタークランクがもたらすアドバンテージ
ジャッカル「マスタークランク」の大きな武器は、キャストの飛行姿勢が安定し、一巻き目からトップスピードで動く立ち上がりの早さにあります。
極薄の0.8mm基盤リップが水を鋭く切り裂き、プレッシャーの高いフィールドでも見切られにくいハイピッチなタイトアクションを発生。さらにスクエアビル形状と超低重心設計のおかげで、ボトムの石畳やカバーに当たっても跳ね返りすぎず、針先を隠しながら舐めるようにすり抜けます。
この根掛かりを恐れずに攻め切れる高い回避能力は、「クランクベイトは根掛かるから苦手」と避けていた方にこそ、これまでにない新たな釣果をもたらしてくれるはずです。



