【ウキ・テンヤ・ワインド】これから始める堤防タチウオ釣り入門

【ウキ・テンヤ・ワインド】これから始める堤防タチウオ釣り入門

みなさん、こんにちは!

夏の終わり、夜の堤防を熱狂させる銀幕のスター「太刀魚(タチウオ)」のシーズンがやってきました!

タチウオは強烈な引きが楽しく、食べても絶品な超人気ターゲットです。
しかし、独自の生態や「カミソリのように鋭い歯」を持つため、初心者には少し敷居が高く感じられるかもしれません。

「仕掛けが多すぎてどれを選べばいいか分からない!」

そんな悩みを解決するため、この記事では初めてのタチウオ釣りに必要な情報を凝縮して解説します。
釣れる時期や時間帯、エサ釣り・ルアー釣りの基本、さらにおすすめ専用ギアまで一挙に紹介します!

  1. 1. 魅惑の「幽霊魚」太刀魚(タチウオ)の生態と特徴
    1. 神出鬼没の「幽霊魚」
    2. 立ち泳ぎで下から食い上げる!
    3. サイズは「指の幅(F)」で測る!
    4. カミソリのような「鋭い歯」に注意!
  2. 2. 太刀魚が釣れる「時期」「時間帯」「ポイント」
    1. ベストシーズンは「晩夏から初冬」
    2. 釣れる時間帯は「マズメ」と「夜」
    3. 狙うべきポイント(場所選び)
  3. 3. 初めてでもボウズを回避したい!タチウオの回遊を見極める方法
  4. 4. 初心者が選ぶべきタックルと「3つの釣り方」
    1. ダイワ ルアーニスト 86ML
    2. ダイワ レガリス LT3000-CXH
    3. シマノ ピットブル 4 ライムグリーン 1.0号
  5. 5. 【釣り方①】夜の定番!のんびり待つ「ウキ釣り」
    1. ウキ釣りの仕掛けとエサ
    2. ウキ釣りのアクション(釣り方)
    3. アワセ(針掛かりさせる)のタイミング!
  6. 6. 【釣り方②】エサとルアーの融合「テンヤ(引き釣り)」
    1. テンヤ釣りのメリット
    2. テンヤのアクション(釣り方)
  7. 7. 【釣り方③】マズメ時の爆発力No.1「ワインド(ルアー)」
    1. ワインドとは?
    2. ワインドのアクションのコツ
  8. 8. 絶対に用意すべき!太刀魚の「歯」対策グッズ
    1. 仕掛けを守る「ワイヤーリーダー」or「極太フロロ」
    2. 手を守る「フィッシュグリップ(魚ばさみ)」と「プライヤー」
  9. 9. 釣った太刀魚の美味しい持ち帰り方(締め方)
    1. ① 首を折る・エラを切る(血抜き)
    2. ② 氷水(潮氷)にドボン(氷締め)
    3. ③ クーラーボックスの「横幅」に注意!
  10. まとめ:準備を整えて、いざ夜の堤防へ!

1. 魅惑の「幽霊魚」太刀魚(タチウオ)の生態と特徴

まずは相手を知ることから。
太刀魚は他の魚とは全く違う、非常にユニークな生態を持っています。

神出鬼没の「幽霊魚」

太刀魚は、昨日まで爆釣していたのに、今日は全く姿を見せない……ということが頻繁に起こります。
群れで回遊し、エサとなる小魚(イワシやアジなど)を追ってものすごいスピードで移動するため、「幽霊魚」という異名を持っています。

だからこそ、最新の釣果情報を釣具屋のホームページやSNSでこまめにチェックすることが、ボウズを回避する最初のステップになります。

立ち泳ぎで下から食い上げる!

名前の由来は「太刀(日本刀)に似ているから」という説と、「立ち泳ぎをするから」という説があります。

実は太刀魚、海中では頭を上にして垂直に立ち泳ぎをしています。
そして、自分の頭上を通りかかった獲物を見つけると、ロケットのように下から突き上げて噛み付きます

この生態を知っていると、後述するルアーのアクションや、ウキ釣りのタナ(水深)設定の理由がスッと理解できるようになります。

サイズは「指の幅(F)」で測る!

太刀魚は、他の魚のような一般的な尾びれ(尾鰭)がなく、後方に向かってリボン状に細長く成長する体型をしています。
そのため、全長ではなく「太さ」でサイズを表現します。
大人の指を何本並べた太さかで測り、これを「フィンガー(F)」と呼びます。

  • F2〜F3(指2〜3本): いわゆる「ベルトサイズ」。秋の初期に多い小型です。
  • F4(指4本): 良型!引きも強く、お刺身にしても食べ応え抜群です。
  • F5以上(指5本〜)「ドラゴン」と呼ばれる特大サイズ。堤防から釣れると釣り場のヒーローになれます。 

カミソリのような「鋭い歯」に注意!

太刀魚の最大の武器は、触れただけでスパッと切れるカミソリのような歯です。
普通の釣り糸(ナイロンや細いフロロカーボン)は一瞬で噛み切られてしまいますし、素手で口元を触るのは大怪我の元です。

太刀魚釣りにおいて、「仕掛けの糸(ハリス)の工夫」「安全に魚を掴む道具」を用意することは必須条件となります。

2. 太刀魚が釣れる「時期」「時間帯」「ポイント」

太刀魚を釣るために最も重要な「いつ」「どこで」を解説します。

ベストシーズンは「晩夏から初冬」

地域によって差はありますが、堤防から太刀魚が狙える主な時期は「8月下旬〜12月いっぱい」です。

  • 8月〜9月(晩夏):
    数釣りのシーズンです。サイズはF2.5〜F3のベルトサイズが中心ですが、群れの規模が大きく、初心者でも簡単に釣ることができます。
  • 10月〜11月(最盛期):
    数と型(サイズ)のバランスが最も良いベストシーズンです。F3〜F4の良型サイズが連発します。
  • 12月〜1月(晩期):
    水温の低下とともに群れの数は一気に減りますが、釣れれば「ドラゴン」クラスの大型が出る確率が高いロマンの時期です。

釣れる時間帯は「マズメ」と「夜」

太刀魚は夜行性の魚です。
日中は沖の深場に潜んでいますが、夕方になるとエサを求めて堤防などの浅場(岸近く)に大群で接岸してきます。

  • 夕マズメ(日没前後の1時間):
    1日で最も釣れるゴールデンタイムです。太刀魚の活性が狂ったように高くなり、ルアーやエサに猛アタックしてきます。
  • 夜間(日没後〜夜明け前):
    活性は少し落ち着きますが、回遊に当たればポツポツと釣れ続きます。エサをじっくり見せる「ウキ釣り」が最も有利になる時間帯です。
  • 朝マズメ(夜明け前後の1時間):
    夕マズメに次ぐチャンスタイムです。沖の深場へ帰る前の「朝ごはん」を狙い撃ちしましょう。

狙うべきポイント(場所選び)

  • 潮通しの良い堤防・漁港:
    イワシなどの小魚(ベイト)が回遊しやすい、海に向かって突き出た堤防の先端や、外海に面した場所が一級ポイントになります。
  • 常夜灯の周り:
    夜釣りにおいて最強のポイントです。光に集まる小魚を狙って、太刀魚も常夜灯の明暗に集結します。
  • 足元から水深がある場所:
    浅すぎる砂浜(サーフ)よりも、足元から水深が5m以上あるような港湾部や防波堤の方が、立ち泳ぎをして捕食する太刀魚の生態に最も適しています。

3. 初めてでもボウズを回避したい!タチウオの回遊を見極める方法

神出鬼没な「幽霊魚」を相手にボウズを回避するためには、堤防へ向かう前に「今、本当にそこにタチウオがいるか」を見極める必要があります。以下の3つの情報を確認しましょう。

  1. 釣具屋の「リアルタイム釣果情報」を調べる:
    タチウオ釣りは情報戦です。大手の釣具屋さんのスタッフブログや釣果アプリで、直近3日以内に「防波堤からタチウオが釣れた」という実績がある場所に狙いを絞りましょう。
  2. 夜の堤防で「電気ウキの数」を見る:
    釣り場に着いたら、海に浮かんでいる電気ウキの数を確認してください。ウキがズラリと無数に並んでいる防波堤は、現在進行形でタチウオが爆釣している「超一級の回遊ルート」である絶対的な証拠です。
  3. 足元に「イワシのウロコ」が落ちていないか探す:
    明るい時間から場所取りをする際は、堤防の地面(足元)をよく観察してください。タチウオが釣れた場所に残る「イワシのウロコ」や、タチウオ独特の銀色のウロコ(グアニン色素)が散らばっていれば、そこが夜間に魚が最も接岸するピンポイントの釣り座になります。

4. 初心者が選ぶべきタックルと「3つの釣り方」

太刀魚釣りには大きく分けて3つのスタイルがあります。
自分の性格や好みに合わせて選びましょう。複数用意して時間帯で使い分けるのが最強です!

  • ウキ釣り(エサ): 電気ウキを眺めてのんびり待つスタイル。夜間に圧倒的な強さを誇ります。
  • テンヤ引き釣り(エサ+ルアー): エサの匂いとルアーの動かしやすさのいいとこ取りをしたハイブリッド釣法です。
  • ワインド釣法(ルアー): 自ら竿を激しく動かして魚を誘う、マズメ時の爆発力No.1のルアーゲームです。

まずは、全ての釣りに共通して使い回せる「汎用タックル(竿とリール)」をご紹介します。
太刀魚専用ロッドもありますが、最初はシーバスロッドやエギングロッドの流用で十分に楽しめます。

ダイワ ルアーニスト 86ML

  • 高級感のある本格的な外観と、初心者でも扱いやすいしなやかなブランクスを採用した、ダイワのソルトルアー万能ロッドです。
  • 「86ML(8.6フィート/ミディアムライト)」のモデルを選べば間違いありません
  • 1万円以下という低価格ながら非常に軽量です。ウキ釣りの仕掛けから、激しく竿をシャクるワインド釣法まで、これ一本で腕が疲れず快適に対応します。

ダイワ レガリス LT3000-CXH

  • 高級素材「ZAION V」の採用により、前モデルを遥かに凌駕する自重200gという圧倒的な軽さと剛性を両立した、エントリーリールの王座に君臨する大ヒット作です
  • タチウオ釣りでは、激しいアクション後の糸フケ回収や手返しの早さが命になるため、最も巻き取りスピードが早いハイギア仕様の「LT3000-CXH」がベストな選択肢になります。
  • この価格帯としては異常なほどの滑らかな巻き心地と、雨や夜露にも負けない強靭なタフデジギアを搭載しています。

シマノ ピットブル 4 ライムグリーン 1.0号

  • しなやかで扱いやすく、優れた直線強度と抜群のコストパフォーマンスを両立した国産の4本編みPEラインです。
  • 投げた仕掛けの飛距離と、タチウオ特有の繊細なアタリを確実に手元へ伝えるため、「1.0号(150m)」の太さを巻いておくのが太刀魚釣りの絶対基準となります。夜釣りでも軌道が見えやすい鮮やかなライムグリーンカラーがおすすめです。

5. 【釣り方①】夜の定番!のんびり待つ「ウキ釣り」

暗闇にポツンと浮かぶ電気ウキが、スススッ…と海中に沈んでいく瞬間。
あの興奮と緊張感は、一度味わうと病みつきになります。

夜釣りを科学する。魚の視覚・生態から紐解く「爆釣の夜」と「釣れない夜」
みなさん、こんにちは!太陽が沈み、辺りが暗闇に包まれる時間帯。多くの人が家路につく中、釣り人たちの心は逆に燃え上がります…

ウキ釣りの仕掛けとエサ

仕掛け

太刀魚の鋭い歯で釣り糸を切られないよう、針の直上は「ワイヤー」で保護された専用仕掛けを使います。
PEライン(道糸)の先に、必要なパーツがすべて揃った市販のウキ釣りセットを結ぶだけで準備は完了です。

エサ

「キビナゴ」か「サンマの切り身」が2大巨頭です。
キビナゴは形を崩さないように丸ごと針へ刺し、サンマは細長い短冊状に切って使用します。

冨士灯器 こだわり太刀魚仕掛けセット タイプN2LG
  • 遠くの暗闇でも圧倒的に見えやすい高輝度赤色LEDウキに加え、適合オモリ、誘導仕掛け一式、さらにはウキ用のリチウム電池まで釣りに必要なものが最初からすべて同梱された、オールインワンセットです。
  • 紹介した軽量ルアータックル(ルアーニスト等)で最も投げやすく、タチウオの繊細なアタリを表現しやすい「2号(オモリ負荷2号)」のサイズを選べば間違いありません
  • 鋭い歯から守る安心のワイヤーハリス仕掛け(2組入り)も入っているため、初心者の方はパーツをバラバラに買わず、まずはこのセットをそのままカゴに入れれば100%失敗しません。
  • ※エサのキビナゴや、仕掛けにセットする集魚発光体「ケミホタル(37または50サイズ)」は別売りとなります。

ウキ釣りのアクション(釣り方)

  1. エサのキビナゴが水中で真っ直ぐ水平になるように、丁寧に針を刺します。
  2. セットに同梱されている「ウキ止め」を、針からリール側へ向かって「2ヒロ(約3m)」離れた位置の道糸(PEライン)にセットします。
  3. ポイントへ向けて仕掛けを軽くキャストします。
  • タナ(水深)の重要性:
    このセットはオモリの重みで糸がスルスルと落ち、ウキ止めの位置でピタッと止まる「遊動式」を採用しています。そのため、しばらく待ってアタリがない時は、ウキ止めの位置を上下にずらすだけで、50cm〜1m単位の細かなタナ調整がその場で一瞬で行えます。太刀魚が泳いでいる深さをい早く探り当てることが、ヒットを連発させる最大のコツです。

アワセ(針掛かりさせる)のタイミング!

太刀魚は立ち泳ぎをしながらエサを突っつくため、エサを食べるのが非常に下手な魚です。ウキが沈んだからといって、すぐに竿を煽ってはいけません。

ウキがピョコピョコと上下に動いている時は、まだエサの端っこをくわえて遊んでいるだけです。
ウキが完全に水中に消え去り、しばらく経ってから(場合によってはウキが消えてから20秒〜30秒待ちます)、竿先をゆっくり聞き上げて「グーッ」と重みが乗ったのを確認してから、大きく鋭く竿を振り上げてアワセを入れましょう。

このじりじりとした「焦らし」の駆け引きこそが、ウキ釣りの最大の醍醐味です。

6. 【釣り方②】エサとルアーの融合「テンヤ(引き釣り)」

テンヤと呼ばれるオモリと大きな針が一体化した仕掛けに、エサ(キビナゴやドジョウ)を針金(ワイヤー)でぐるぐる巻きにして固定し、ルアーのように投げて巻いてくる釣り方です。

テンヤ釣りのメリット

エサが持つ「匂いと味(圧倒的な食わせの力)」と、ルアーの「広範囲を素早く探る機動力」を兼ね備えた、現在最も釣果が安定する釣り方の一つです。
ウキ釣りのようにアタリをじっと待つ必要がなく、手元に伝わるアタリに対して積極的に針を掛けにいく、非常に攻撃的で楽しい釣りです。

ダイワ 波止タチウオテンヤ SS

  • 驚異の貫通力を誇る「SaqSas(サクサス)」フックを採用し、タチウオの硬いアゴを確実に貫く堤防専用の大ヒット現行テンヤです。
  • カラーは、夜釣りやマズメ時の薄暗い海中で圧倒的な存在感を放つ「夜光(グロー)」を選べば間違いありません
  • 本文のタックルバランスに合わせ、まずは標準的な水深や風に対応できる「S」、潮の流れが速い時や深場をスピーディーに探れる「M」の2サイズを揃えておくのがおすすめです。ケミホタルをワンタッチで装着できる便利なホルダーも標準装備されています。

テンヤのアクション(釣り方)

  1. テンヤのヘッド背面にキビナゴのお腹が平らになるように乗せ、付属の細いワイヤーを使って、頭から尻尾に向かって均等にぐるぐる巻きにしてガッチリ固定します。
  2. キャストして、その夜にタチウオが回遊している任意の水深(タナ)までじっくり沈めます。
  3. 「ゆっくり一定の速度で巻く」のが基本アクションです。1秒間にリールのハンドルを1回転させるくらいのペースを目安に、真っ直ぐ引いてきます。
  4. ただ巻きで反応がない時は、竿先を「チョン、チョン」と軽く動かしてキビナゴを水中で跳ね上げさせたり、巻くのをピタッと止めて「スーッ」と沈ませたり(フォール)して、タチウオに口を使わせる「食わせの間」を演出しましょう。
  5. 巻いている途中に「ガツン!」と手元へ金属的な激しいアタリが出たら、躊躇せずにその場で即座に鋭く竿を立ててアワセを入れましょう!

7. 【釣り方③】マズメ時の爆発力No.1「ワインド(ルアー)」

「夕マズメのわずか1時間で、ウキ釣りの人が1匹釣る間に10匹以上のタチウオを釣り上げる」。
それが、ソルトルアーゲームの中でも圧倒的な破壊力を誇る「ワインド釣法」の魅力です。

ワインドとは?

専用の矢じり型ジグヘッド(オモリと針)に、専用の硬めワームをセットし、竿先を連続でリズミカルにシャクる(上下に鋭く煽る)釣り方です。

これにより、ルアーが水中で「右へ左へジグザグに瞬間移動(ダート)」します。
このパニックを起こして逃げ惑う小魚のような激しいアクションが、タチウオの狩猟本能に強烈な火をつけ、狂ったように襲いかかってくるのです。

メジャークラフト ジグパラ ワインド スタートキット

  • ワインド釣法で最も重要な「ジグヘッドへワームを真っ直ぐに刺す(ズレると綺麗にダートしない)」という難所をクリアした、最初から完璧にセットアップされている超定番のキットです。
  • 先ほどのおすすめタックルで最もシャープにアクションを加えられる「1/2オンス(約14g)」のウェイトを選べば間違いありません
  • 鋭い歯からラインを守る「ワイヤーリーダー」や、夜光をさらにパワーアップさせる「発光体(ケミホタル)」まで同梱されており、パッケージを開けて糸に結ぶだけで一瞬で釣りが始められます。

ワインドのアクションのコツ

  1. ルアーをキャストし、ベイトの層に合わせてボトムまで沈めるか、中層まで秒数を数えて(カウントダウン)落とし込みます。
  2. リールのハンドルを1回転させながら、竿先を下から上へ「シュッ!」と鋭くシャクリ上げます。これを「ポン・ポン・ポン」とリズミカルに連続で行いましょう。
  3. 3回〜5回連続でシャクったら、一瞬だけ竿の動きをピタッと止めて(0.5秒〜1秒程度)、ルアーを「スーッ」と自由落下(フォール)させます。

タチウオがルアーに激しく噛み付いてくるのは、90%以上がこの「動きを止めた瞬間(フォール中)」です。
シャクった後の糸のたるみに全神経を集中させ、「コツン!」という手応えや、「フッ」と糸の張りが消える違和感を感じたら、その瞬間に即座に腕全体で竿を頭上へ跳ね上げてアワセを入れましょう!

8. 絶対に用意すべき!太刀魚の「歯」対策グッズ

冒頭で述べた通り、太刀魚の歯は凶器です。
仕掛けを切られない工夫と、安全に魚を取り込む装備を用意することは、釣り場のマナーであり釣果を出すための「必須条件」です。

仕掛けを守る「ワイヤーリーダー」or「極太フロロ」

ルアー(ワインドやテンヤ)を道糸(PEライン)に直接結ぶと、タチウオの歯が触れた瞬間に一瞬で切られてルアーを紛失します。必ずルアーとPEラインの間に「リーダー」と呼ばれる保護用の糸を接続します。

  • ワイヤーリーダー: 絶対に噛み切られません。初心者は迷わずこれを選びましょう。ただし、活性が低い時は太刀魚に警戒されて食いが落ちることがあります。
  • 極太フロロカーボン(8号〜10号): ベテランに多いスタイルです。ワイヤーより見切られにくいですが、運が悪いとスッパリと切られます。

カツイチ ワイヤーショートリーダー

  • ルアー本来のキレのあるダートアクションを一切阻害しない、「長さ10cm」のショートタイプを選ぶのがワインドやテンヤを動かす上でのおすすめです。
  • スナップ付き仕様になっているため、暗い夜の堤防でも一瞬でルアー交換が完了します。

手を守る「フィッシュグリップ(魚ばさみ)」と「プライヤー」

釣れた太刀魚が足元でバタバタと暴れている時に、素手で触るのは非常に危険です。また、針を外す際も指を口元へ近づけるのは絶対にやめましょう。

第一精工 ガーグリップMC

  • 拳銃のホルスターのように腰に装着でき、引き抜くだけで瞬時に魚を掴める、現代のタチウオ・ライトゲームにおいておすすめのグリップです。
  • 全長235mmと十分な長さがあり、ハサミのようにがっちり力を込めて握れるため、激しくのたうつ太刀魚の首根っこを滑らせずに一発で完全にホールドできます。独自のカーボン繊維入り強化プラスチック製でサビとも無縁です。

ダイワ ルアープライヤー 125H

  • 魚をグリップで固定した状態で、タチウオの口元から安全に素早く針を外すことができる、サビに強いステンレス製の高剛性プライヤーです。
  • 100円ショップのペンチとは異なり、サビにくく先端の噛み合わせが非常に緻密なため、硬く刺さった太軸フックも軽い力で一発で引き抜くことができます

9. 釣った太刀魚の美味しい持ち帰り方(締め方)

太刀魚は、お刺身、塩焼き、天ぷら、ムニエルなど、どのように調理しても最高に美味しい高級魚です。
せっかくの命を極上の鮮度で持ち帰るための「正しい締め方」をマスターしましょう。

① 首を折る・エラを切る(血抜き)

釣れた太刀魚をフィッシュグリップ(ガーグリップなど)でしっかりと掴みます。
暴れる魚体に注意しながら、プライヤーの先端やハサミを使って、太刀魚のエラ(首の付け根にある太い血管)をバチンと切って出血させます

そのまま海水の入ったバケツに頭から数分間入れておくことで、しっかりと血が抜けて身に臭みが回るのを防ぎます。

② 氷水(潮氷)にドボン(氷締め)

クーラーボックスの中に、あらかじめ「氷」と「現地の海水」を混ぜ合わせたキンキンに冷たい氷水(潮氷)を作っておきます。
血抜きが完了した太刀魚をそのまま潮氷の中へ直接投入し、魚体の芯まで一気に冷やして絶命(氷締め)させましょう

真水に直接魚を触れさせないことで浸透圧による水っぽさを防ぎ、お刺身でも最高の歯ごたえと旨味をキープできます。

③ クーラーボックスの「横幅」に注意!

太刀魚は非常に体が長い魚です。F4(指4本)クラスの良型になると、全長は90cm〜100cm(約1メートル)にも達します。
一般的な小型の四角いクーラーボックス(横幅30cm以下)だと、魚体を無理やり何重にも丸める必要があり、死後硬直を起こして帰宅した後の調理が極めてしにくくなります。

太刀魚は体が非常に柔らかいため、「底面の内寸横幅が40cm以上」あるロング型のクーラーボックス(20L〜25Lクラス)を用意するのがおすすめです。
横幅が40cm以上あれば、長い魚体をゆるやかな「Uの字」に曲げるだけで、折ることなく最もきれいな姿のまま効率よく収納できます。

ダイワ ライトトランクα S2400

  • 24Lという大容量でありながら、自重わずか4.0kgという圧倒的な軽さを実現した、堤防のランガンに最適なロング型クーラーです。
  • 底面の内寸横幅が「46.5cm」と長く設計されているため、メーター級の良型太刀魚でも魚体を優しく曲げるだけで、死後硬直でガチガチに丸まるのを防いで美しく持ち帰ることができます。
  • 炎天下の車内でも安心の保冷力(KEEP 66)を誇り、大人が座ってもビクともしないタフなマッスルボディも魅力です。

シマノ フリーガ ライト 26L

  • 無駄のないシンプルなスクエアデザインと、クラス最大級の横長スペースを誇るコストパフォーマンス最強のクーラーです。
  • 底面の内寸横幅が「40.0cm」確保されているため、堤防から釣れる大半の太刀魚をストレスなく収納可能です。
  • 非常に頑丈な設計のため炎天下の堤防での腰掛け椅子としても重宝します。

まとめ:準備を整えて、いざ夜の堤防へ!

いかがでしたでしょうか。
これが「太刀魚釣りマニュアル」です。

  • 時期: 晩夏〜初冬。
  • 時間帯: 夕マズメと夜間が勝負。
  • 釣り方: のんびり待つ「ウキ釣り」、エサとルアーの融合「テンヤ」、攻めの「ワインド」から選ぶ。
  • 安全対策: ワイヤーリーダーと「ガーグリップ」で、鋭い歯への対策を徹底する。

タチウオ釣りは、道具さえしっかりと準備すれば、初心者でも「ドラゴン」クラスの大型を釣り上げるチャンスが十分にあります。
あの強烈な引きと、釣り上げた瞬間の銀色に輝く美しさは、一度体験すると一生の趣味になること間違いなしです。

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