
みなさん、こんにちは!
2026年、アブガルシアからリール史を塗り替える「黒船」が襲来しました。独自の電子制御ブレーキを搭載した「REVO5 SX VOLTIQ」と「REVO5 X VOLTIQ」です。
発売直後からECサイトでも在庫切れが相次ぐこのリール。気になるのは、やはり「シマノのDCと何が違うのか?」という点ではないでしょうか。
この『VOLTIQ(ボルティック)』、単なる後追いではありません。アブガルシアが30年以上前から温めてきた特許技術をベースにした、「全く新しい思想のブレーキシステム」なのです。
「電池はいるの?」「水没しても大丈夫?」「SXとX、どっちを買えばいい?」
今回はそんな疑問を解決すべく、飛距離や性能、そして賢い選び方を解説します!
1. アブ独自の電子制御「VOLTIQ(ボルティック)」とは?
アブガルシアが電子制御ブレーキを出すことに驚く方も多いですが、実は彼ら、1990年代に世界に先駆けてこの技術を研究・特許取得していた「先駆者」です。その眠れる獅子が、2026年の最新マイクロコントローラーと融合して目覚めたのが「VOLTIQ」システム。
シマノのDCと比較されがちですが、VOLTIQには「自己発電(電池不要)」という利便性に加え、以下の3つの革命的な機能があります。
①:飛距離を最大化する「ブレーキポーズシステム」


VOLTIQ最大の武器は、キャストの瞬間に「あえてブレーキをかけない時間」を作ることです。
システムがスプールの回転情報から最大回転数(T2)を予測。加速中はブレーキを「ポーズ(休止)」させることで、物理ブレーキでは避けられない初速のロスをゼロにします。一番パワーが必要な瞬間に抵抗をなくすことで、これまでにない伸びやかな遠投を可能にしました。
②:2,000rpmの低回転から効く「超精密ピッチング」
これまでの電子制御リールは、回転数が低いピッチングなどでは発電が追いつかず、制御が不安定になるのが弱点でした。
しかしVOLTIQは、わずか2,000rpmという超低回転域からシステムが起動します。これにより、近距離のカバー撃ちや低弾道のバックハンドでも電子制御が即座に介入。サミングに神経を尖らせることなく、静かに、そして正確にルアーを送り込めます。
③:強靭な「IPX8防水」と、専用設計の「VOLTIQサウンド」

電子基板を積みながら、「IPX8相当(不意の水没にも耐える)」という強靭な防水性能を誇ります。ウェーディング中の事故やソルト(海水)でのハードな使用も想定されたタフな設計です。
さらに、キャスト時に響く「VOLTIQサウンド」も見逃せません。
音楽家と共に「人間が心地よいと感じる周波数帯」を追求して開発されており、耳でもキャストの快感を味わえる、所有欲を刺激する仕掛けが施されています。
2. 「REVO5 SX」と「REVO5 X」の違いは?
VOLTIQ搭載機には、剛性重視の「SX」と、軽量・多機能な「X」の2種類がラインナップされています。同じ電子制御システムを積んでいますが、リール本体の「骨格」が異なるため、得意な釣りがはっきりと分かれます。
スペック比較表
| 比較項目 | REVO5 SX VOLTIQ | REVO5 X VOLTIQ |
|---|---|---|
| 価格(税抜) | 32,000円 | 25,000円 |
| フレーム素材 | 高強度X2-Cräftic™(アルミ) | C6カーボンフレーム |
| スプール径 | 35mm | 33mm |
| ナイロン糸巻量 | 16lb(4号)-100m | 12lb(3号)-100m |
| PEライン糸巻量 | 3号-100m | 1.2号-200m |
| 最大ドラグ力 | 11.3kg | 9.1kg |
| 自重 / ベアリング | 220g / 9+1 | 215g / 7+1 |
SX(エスエックス):剛性とパワーでねじ伏せる「重戦車」

SXの最大の特徴は、「高強度X2-Cräftic™アルミフレーム」と「35mmの大口径スプール」の組み合わせです。
金属フレームならではの剛性により、大物とのファイトや強引なフッキングでもボディが歪まず、パワーをロスせず巻き上げられます。また、35mmスプールは太糸の巻き癖がつきにくく、16lb以上のラインを使ったビッグベイトの大遠投や、カバーからバスを引きずり出すストロングな釣りに最適です。
X(エックス):驚異のコスパを誇る「軽快なバーサタイル」
一方のXは、アブ独自の「C6カーボンフレーム」を採用した軽量モデルです。
搭載される「33mm径スプール」は、10g前後のクランクベイトからノーシンカーワームまで、日本のフィールドで最も多用されるルアーを軽快に扱えるセッティング。SXより5g軽く、長時間のキャストでも疲れにくいのがメリットです。最新の電子制御を搭載しながら、メーカー希望価格25,000円という圧倒的なコストパフォーマンスは、まさに価格破壊と言える一機です。
3. 【SXかXか?】あなたに最適なのはどっち?
それぞれの違いが分かったところで、「結局、自分はどっちを買うのが正解なの?」と迷っている方へ。後悔しないための、私なりの選び方の基準をまとめてみました。
「REVO5 SX VOLTIQ」を買うべき人
- 「パワーと遠投」が正義: 2ozクラス以上のビッグベイトをメインにする。
- PEでのパワーゲーム派: PE3号が100m巻けるキャパを活かし、フロッグでのカバー攻略やパンチングなど、強引な引き出しが必要な釣りに最適。
- ソルトの大物狙い: 最大ドラグ11.3kgを武器に、太いPEラインで大型シーバスやロックフィッシュを狙うなら間違いなくこちら。
- 剛性重視: 長期間使い込んでもボディの歪みが出にくい、アルミフレームの安心感が欲しい。
※ビッグベイトの操作やカバー撃ちには、回収スピードの速い「ハイギア 7.3:1」が一番人気。
「REVO5 X VOLTIQ」を買うべき人
- 「1本で何でも」の万能派: オカッパリでロッド1本、10g〜20g程度のルアーを幅広く投げたい。
- PEでのバーサタイル派: PE1.2号が200m巻けるため、遠投が必要なシーバスゲームや、チニング、PEバスフィッシングに最適。
- トラブルを恐れず投げたい: 電子制御がPE特有の糸浮きやバックラッシュを抑えてくれるため、細糸PEでも安心して振り抜けます。
- 快適性重視: 自重215gとSXより軽く、33mm径スプールの軽快な立ち上がりで、小場所をテンポ良く撃ちたい。
- 最高コスパを体験: 最新のVOLTIQシステムを、2万円台(税抜)という驚異的な価格で体感したい。
※最初の1台なら、巻き物にも撃ち物にも対応できる「ハイギア 7.3:1」が最もバーサタイル。コスパ派の強い味方です。
4. VOLTIQの性能を引き出すダイヤル設定
VOLTIQの凄さは、その設定のシンプルさにあります。サイドプレートの外部ダイヤルを1〜10まで回すだけで、状況に合わせた最適なブレーキ力を瞬時に選べます。
「プロモード」と「レギュラーモード」の使い分け
内部ユニットを開閉する手間はなく、すべて指先ひとつで完結します。

- ダイヤル1〜3【プロモード】:
加速中のブレーキをカットする「ブレーキポーズ機能」が唯一作動する設定です。追い風での大遠投や、サミングを駆使してでも1m先のポイントへ届けたい「攻め」の釣りに適しています。 - ダイヤル4〜10【レギュラーモード】:
バックラッシュを徹底的に防ぐ、安心のトラブルレス設定です。向かい風のときや、空気抵抗の大きいビッグベイトを投げるとき、また夜釣りなどバックラッシュを絶対に避けたい場面で頼りになります。
物理的なブレーキブロックの交換や、複雑な電子設定を必要とせず、ダイヤル一つで「攻め」と「守り」を切り替えられるこの操作性こそが、実釣におけるVOLTIQの大きなアドバンテージです。
5. VOLTIQのメンテナンスと注意点
VOLTIQは精密機械です。末長く性能を維持するために、以下の手入れを心がけてください。
- 表面の洗浄: 釣行後は水道水を流しながら、表面の汚れをサッと洗い落としてください。その際、本体内部(ドラグやギア側)に水が入らないよう細心の注意が必要です。
- 乾燥と注油: 洗浄後は水分をしっかり拭き取り、陰干しで乾燥させてから、指定の箇所(スプール両端のベアリング等)に注油してください。

6. REVO5 VOLTIQに合わせるタックルセッティング
最新の電子制御リールの性能を引き出すための、おすすめのロッドとラインをご紹介します。
SXに合わせるストロングロッド
アルミフレームのSXが持つ剛性と、35mmスプールの遠投性能を活かすなら、2ozクラスまでのビッグベイトを振り抜ける「H+(ヘビープラス)」パワーが最適です。
アブガルシア ベルサート VERC-70H+
アブ独自の「TAF製法」を採用し、強さと軽さを両立した一本。通常のヘビーロッドよりワンランク上のパワーを持つ「70H+」は、SXと組み合わせることでビッグベイトからヘビーカバー攻略までを完璧にこなす、最強のパワーバーサタイル機となります。

Xに合わせるバーサタイルロッド
オカッパリの万能機であるXには、メーカーの垣根を超えて、日本のスタンダードと言えるロッドを合わせるのが実用的です。
シマノ ゾディアス 1610M
オカッパリで最も多用される「1610M(6フィート10インチ)」。X VOLTIQの33mmスプールとの相性が非常に良く、10g〜20gのルアーを投げる上で「これ以上何もいらない」と思えるほどの快適さを提供してくれます。
ライン:フロロカーボン
ブレーキポーズシステムによる「初速の鋭さ」を活かすため、ラインはスプールに馴染みやすく、しなやかなフロロカーボンラインを選びましょう。
クレハ シーガー フロロマイスター
SXなら16lb、Xなら12lb〜14lbが推奨です。大容量でコスパが良いため、ラインをこまめに巻き替え、常にVOLTIQの飛距離を最高の状態で体感してください。
PEラインを使用する際の「コツ」
ブレーキポーズシステムを活かすため、しなやかなラインを選びましょう。また、PEラインを使用する際は、取扱説明書でも推奨されている「メカニカルブレーキを、スプールの左右のガタが無くなった状態から5〜10ノッチほど締めこむ」設定をぜひ試してください。これにより、PE特有の糸浮きを抑え、より安定した大遠投が可能になります。
VOLTIQの「ブレーキポーズシステム」は、スプールの初速が非常に速くなります。そのため、PEラインを選ぶ際は、バックラッシュ時の中噛みを防ぐ「適度なハリとコシ」がある8本編みラインが理想的です。
【SXでのパワーゲームに】バークレイ スーパーファイヤーライン Ultra 8
コーティングによりPEとは思えないハリがあり、太糸(3号前後)でのカバー攻略やフロッグに最適。熱に強く、大物とのファイトでも安心です。
【Xでの遠投・汎用に】シマノ ピットブル 8+
適度なコシがあり、ガイド抜けが抜群。1.2号でのシーバスやPEバスフィッシングで、VOLTIQの遠投性能をさらにブーストしてくれます。
【アドバイス】初めてのブレーキ設定
まずは「ダイヤル6〜7(レギュラーモード)」からスタートするのが安心です。慣れてきたら徐々に数字を小さくしていくと、VOLTIQ特有の「最後にグンッとひと伸びする」快感を安全に体感できますよ!
VOLTIQに関する「よくある疑問」まとめ
- Q電池や充電は不要?
- A
はい、不要です。スプールの回転を利用して自己発電するため、釣行前に充電したり電池を買い替えたりする手間は一切ありません。
- Q海水で使っても基板は大丈夫?
- A
大丈夫です。IPX8相当の防水ユニットに保護されており、ソルトシールドベアリングも採用されているため、海釣りでも安心してお使いいただけます。
- Q初心者がいきなり「プロモード(1〜3)」を使ってもいい?
- A
飛距離は出ますが、サミング技術が必要です。まずはレギュラーモード(4〜10)で電子制御の恩恵を体感し、慣れてから徐々にプロモードに挑戦することをおすすめします。
まとめ:2026年、ベイトリールの新基準がここから始まる!
いかがでしたでしょうか。
アブガルシアが満を持して放った「REVO5 SX / X VOLTIQ(ボルティック)」シリーズ。それは単なる新製品ではなく、本気で日本のフィールドの頂点を獲りに来た、新たな「新基準(スタンダード)」になるでしょう。
- 異次元の伸び: 「ブレーキポーズシステム」が、物理ブレーキでは不可能だったキャスト後半の圧倒的な伸びを実現。
- 超精密な近距離攻略: 2,000rpmという低回転から電子制御が介入。ピッチングの精度が劇的に向上し、着水音を抑えた「釣れるキャスト」を可能に。
- 常識破りの高コスパ: 実売2万円台(Xモデル)から手に入る、電子制御リールの常識を覆す価格破壊。
「ビッグベイトやパワーゲームで自己記録を狙うなら、剛性のSX」
「オカッパリで1本、軽快に何でも投げ倒すなら、汎用のX」
ご自身のスタイルに合わせて、最高の相棒を選んでみてください。


