
みなさん、こんにちは!
寒さがまだ残るこの季節、こたつで丸くなっていませんか? 実は今、海の中では産卵を終えて体力を回復しようとする「戻りカレイ」が、荒食いを始めようとしている最高のシーズンなんです。
「カレイ釣りなんて、投げて待つだけでしょ?」
もしそう思っているなら、非常にもったいない! 近年の海は海水温の変化や黒潮の蛇行により、ただ待っているだけでは釣れない「賢いカレイ」が増えています。しかし、「生態に基づいた論理的な攻め」さえ知っていれば、40cmを超える座布団サイズも夢ではありません。
1. なぜ今「カレイ」なのか?生態とトレンド分析
まず、相手を知ることから始めましょう。 2月〜3月のカレイ釣りにおけるキーワードは「水温安定域」と「視覚と嗅覚のハイブリッド」です。
戻りカレイの生理学
カレイは12月〜1月に産卵を終えると、一時的に深場(ディープ)で休息します。そして2月下旬から3月にかけて、体力を回復するために再び浅場(シャロー)へ移動し、エサを大量に捕食します。これが「戻りカレイ」です。 2月頃から始まり、3月~4月が最盛期、5月頃まで楽しめます。この時期のカレイは「動きは鈍いが、目の前に来たエサには貪欲」という特徴があります。つまり広範囲を探りつつ、食わせの「間」をしっかり作れるかが勝負の分かれ目になります。
近年の環境変化とポイント選び
近年の傾向として、海水温が例年より高めに推移しており、エサ取り(フグやカワハギ)も活発です。そのため、漫然とエサを放置すると、本命が来る前に素っ裸にされてしまいます。 狙うべきは以下の3点。
- ミオ筋(船の通り道)のカケアガリ: 人工的に掘られた深みは水温が安定しており、カレイの格好の隠れ家です。特に、深場から浅場への「坂道」になっている部分は、カレイがエサを待ち伏せする食堂です。
- 潮目とヨレ: プランクトンが溜まる場所には、ゴカイ類や小甲殻類が集まります。カレイはそれを知っています。
- 底質の変化点: 砂地の中にポツンとある岩(シモリ)や、砂と泥の境目。ここに身を潜めています。
2. 「座布団」を獲るためのタックルシステム(道具立て)
カレイ釣りは、繊細なアタリを捉える感度と、海底から魚を引き剥がすパワーの両方が必要です。「遠投」と「感度」を重視したセッティングを紹介します。
ロッド(竿):遠投性能と食い込みの良さ
堤防から狙う場合でも、4m前後の「投げ竿」が基本です。 20号〜30号(約75g〜110g)のオモリを背負えるものがベスト。安価なコンパクトロッドでは、風のある冬の海で飛距離が出ず、勝負になりません。
- 【おすすめロッド】ダイワ(DAIWA) プライムサーフ T
- 振出式の投げ竿として圧倒的な信頼性があります。27号-405あたりが、扱いやすく飛距離も十分に出ます。初心者から中級者まで長く使える一本です。
リール:剛性とドラグ性能
カレイ釣りは「置き竿」が基本ですが、ヒットした瞬間の重量感は凄まじいです。4000番〜5000番クラスのスピニングリールを選びましょう。
- 【おすすめリール】シマノ(SHIMANO) 22 サハラ 4000XG
- コスパ最強のリールです。「X-SHIP」搭載で巻き上げ力が強く、座布団カレイが掛かってもゴリゴリ巻けます。海水対応で耐久性も抜群。
ラインシステム:PEラインの優位性
昔はナイロンラインが主流でしたが、今はPEライン一択です。 理由は「感度」。100m先でカレイがエサを「フッ」と吸い込んだ微細なアタリも、伸びのないPEなら手元に伝わります。
- メインライン: PE 1.0号 〜 1.5号
- 力糸(テーパーライン): PEラインの先に、投げ切れを防ぐための太いライン(ナイロン4号→12号など)を必ず結束してください。これがないと、キャストした瞬間に指を切ったりラインが切れたりします。
3. 釣果を分ける「仕掛け」と「エサ」の極意
ここが最も重要です。市販の仕掛けで十分釣れますが、選び方にコツがあります。
仕掛けの選び方:派手さが正義
カレイは好奇心が旺盛です。ビーズや夜光玉がついた「装飾あり」の仕掛けを選んでください。赤や金色の派手な装飾が、砂煙の中でカレイにアピールします。 針のサイズは、今の時期なら12号〜14号(カレイ針)。小さすぎると飲み込まれて外しにくく、大きすぎると掛かりません。
- 【おすすめ仕掛け】ささめ針(SASAME) 達人直伝 忍カレイ
- 全長が短めで扱いやすく、絡みにくい設計。派手なビーズも標準装備されており、袋から出して結ぶだけで戦闘態勢完了です。
必須アイテム:ジェット天秤
仕掛けを飛ばし、海底で立たせるために「天秤」を使います。 「ジェット天秤」または「海草天秤」の20号〜25号を用意しましょう。潮が速い場所では、底に爪が食い込むスパイクオモリも有効です。
エサ:最強メソッド「房掛け」
エサは「アオイソメ」が基本ですが、ケチってはダメです。 1つの針に3匹〜4匹を贅沢につける「房掛け(ふさがけ)」こそが、座布団カレイへの近道です。
- 1匹目は通し刺しにしてタラシを長く。
- 2匹目、3匹目はチョン掛けにして動き重視。
このボリューム感が、海底で「ここに美味そうな肉の塊があるぞ!」と強烈にアピールします。さらに匂いの強い「イワイソメ(マムシ)」を混ぜると、嗅覚へのアピールも加わり最強になります。
4. 誰でも「釣りウマ」になれる!実戦テクニックとアプローチ
道具が揃ったら、いざ実釣です。ただ投げて待つだけではない、私の秘密のメソッドを公開します。
① キャスト:扇状に投げ分ける
竿は最低2本用意し、1本は遠投、もう1本は近距離(カケアガリ付近)に投げます。これを「クロスキャスト」と言います。 投げたら糸フケを取り、竿先に少しテンションがかかる状態で三脚(竿立て)に置きます。
- 【便利アイテム】ダイワ(DAIWA) アルミサーフスタンド
- 堤防での投げ釣りには必須。軽量で持ち運びやすいので、いくつか持っておきたい。
② 誘い:「聞く」と「サビく」
ここが重要です。5分〜10分に一度、竿を手に取り、ゆっくりとリールを巻くか、竿をあおって仕掛けを1mほど動かしてください。 これを「サビく」と言います。
- 効果: オモリが海底の砂を巻き上げ、砂煙(マッドスモーク)を発生させます。これがカレイの視覚を刺激し、遠くから魚を寄せます。
- 動かした直後は最大のチャンス!動かして止めた瞬間に「ガガッ」と食ってくることが多いです。
③ アタリとアワセ:焦らしの美学
竿先が「コンコン」と揺れても、すぐにアワセてはいけません! カレイは口が小さく、エサを吸い込んだり吐いたりを繰り返します。 早合わせは厳禁。
- アタリがあったら、竿を手に持ち、糸を少し送る(テンションを抜く)。
- 一呼吸置いて、ゆっくりと竿先で重みを聞く(聞きアワセ)。
- 「ズズッ」という重みや、生体反応を感じたら、大きくスイープに竿をあおってフッキング!
この「重み」を感じた瞬間のアドレナリンは、何度味わっても最高です。私はかつて、30分アタリがない後に誘いを入れた直後、竿ごと持っていかれそうな強烈な引きに遭遇したことがあります。
④ 置き竿時のドラグ設定
大物が掛かると竿ごと海に引きずり込まれることがあります。置き竿にする際は、リールのドラグを少し緩めておきましょう。手で糸を引っ張ると出るくらいが目安です。アワセる直前にドラグを締めるのを忘れずに!
5. 釣った後の処理と、極上の食卓
釣れたカレイ、美味しく食べたいですよね? カレイは鮮度が落ちやすい魚ではありませんが、正しく処理すると味が劇的に向上します。
現場での処理:血抜きと神経締め
- エラ蓋からナイフを入れ、背骨の下にある血管を切断します。
- バケツの海水に入れ、血を抜きます(約10分)。
- 余裕があれば、眉間のあたりからワイヤーを通し、神経締めを行うと死後硬直を遅らせられます。
- クーラーボックスには氷をたっぷり入れ、魚が直接氷や水に触れないよう、新聞紙やビニール袋で包んで持ち帰ります。
おすすめレシピ:カレイの5枚下ろしと煮付け

カレイは平たいので「3枚下ろし」ではなく、表裏の中骨に沿って包丁を入れ、4つのフィレと中骨に分ける「5枚下ろし」が基本です。
- 刺身(座布団サイズ): 冬のカレイは脂が乗っています。薄造りにして、紅葉おろしとポン酢で食べると、ヒラメより甘みが強くて絶品です。縁側(エンガワ)の部分はコリコリして最高です。
- 煮付け: 定番ですが、やはり最強。酒、醤油、みりん、砂糖、そして生姜を多めに入れるのがコツ。卵(真子)が入っていれば、ホクホクした食感が楽しめます。
- 唐揚げ: 小型(20cm以下)が釣れてしまった場合や、針を飲み込んでリリースできない場合は、頭と内臓を取って丸ごと唐揚げに。骨までバリバリ食べられます。
6. まとめ:次の週末は砂地へ!
カレイ釣りは、運任せの釣りではありません。 「場所を選び、エサをアピールし、食わせの間を与える」という戦略的なゲームです。砂地の堤防やサーフへ行きましょう!
今回の重要ポイントのおさらい:
- 竿は2本以上出し、遠近投げ分ける。
- エサは「房掛け」でボリューム満点に。
- 10分に1回は「誘い」を入れて砂煙を立てる。
- アタリがあっても即アワセ厳禁、一呼吸置いてから。
さあ、準備はいいですか? 今週末は防寒対策をしっかりして、近くの砂地へ出かけましょう。 竿先が舞い込むあの興奮と、肉厚なカレイの煮付けがあなたを待っています。







