スウェーデンの奥地
そこで行われる90年に一度の祝祭
友人に招かれそこへ訪れたダニー達は
奇妙な祝祭に巻き込まれていく…
序盤の現実的な世界では
常に暗く、不安で
これから何が起こるのか、と
リアルな恐ろしさを感じていた。
しかしその後訪れたスウェーデンの奥地では
美しい花々が咲き乱れ、白夜で太陽は沈まず
常に明るく、そこにいる人々も皆
同じように明るく幸せそうだった。
非現実的な楽園のように思えるこの地だが
ところどころに不穏な絵が飾られ
同じ衣装を着た人々など
カルト的な怖さがあった。
そこでは皆で一つのことを行うという風習があるようで
子育ても皆でするし
誰かが悲しい時は皆で悲しみ
苦しい時には皆で苦しい感情を共有しそれを表現した。
淡々と行われていく祝祭と
現実世界とのギャップ
何が起きているのかはよく分からないけど
これがここの風習、しきたりで
仕方ないことなのだと彼らは言う。
ずっと明るく
ずっと不穏で
次に何が起きるのかなんとなく分かるけど
なんでそうなるのかよく分からない。
そんな内容が続き
最後まで理解が追い付かないまま映画が終わった。
暗く、恐ろしいホラーではなく
明るい中、理解できないことが淡々と起きていく恐ろしさ。
自分が持つ「普通」という感覚が
いかに脆く、いかに無意味で
違う風習の中では「異常」になってしまう。
これは現実にもあり得ることで
きっと海を渡れば価値観も変わる。
今までに観たことのない
色々な怖さを感じる映画でした。
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